2012年3月30日金曜日

Red Hat 事例7

本日で3月も最後、ということで期末の案件も落ち着き、大分時間を取れるようになりました。
前回の投稿から一転w

来週からは世間一般的に新しい期で、新学期、入社、いろいろあると思います。
最後の週末休みを思う存分満喫してくださいw
ちなみに、弊社の期末は5月ですので、あまり期末感がないのがまた何とも寂しいところです。
現実的には、世間一般と一緒に慌ただしくなると大変ですので、これで良いのだと心底思っていますがw


4月からは、また定期的に投稿できると思います。
末永くお付き合いくださいますと、幸いです。




【要望】

用途:計算ノード
OS:RHEL 5 64bit
オンサイト保守不要
サポート(セキュリティパッチ等)は必要
CPU:SPECintのできるだけ高い4コア
SPECfloatよりもSPECintを優先
L1キャッシュはできるだけ大きい方が望ましい(結果的にSPECintが高くなると思う)
LSFライセンス等の事情もあって、6コアではなく4コアが良い
メモリ:16GB

ストレージ:容量はそれほど必要ではないが、高速であって欲しい。高速SSDが一番良い。

筐体:可能であれば小さい方がありがたい(サーバールームのスペースの都合)

ハードウェア5年保証希望、OSは1年で良い(都度更新)


【弊社が提案したPCの構成】

OSRed Hat Enterprise Linux Workstation Standard 5.7
チップセットIntel C204 M-ATX LGA1155
CPUIntel Xeon E3-1290 3.60GHz(TB 4.00GHz)/8MB
4C/8T 95W
メモリ合計16GB DDR3-1333 PC3-10600 ECC Unbuffered 4GB x4
SSD80GB S-ATA MLC 2.5"
Intel 320 Series SSDSA2CW080G3K5
光学ドライブDVDスーパーマルチドライブ
ビデオnVidia GeForce GT 220 1GB PCI-E D-Sub x1 / DVI-I x1 / HDMI x1
ネットワーク10/100/1000Base-T x2
外部I/FUSB 2.0 x4 / シリアルポート x1 / PS/2 x2
内部I/FPCI-E Gen2.0(x16) x1 / PCI-E(x4) x2 / PCI x1
筐体ミニタワー 600W 永久保証電源
外形寸法幅180x高さ352x奥行440(mm)
その他
備考5年保証




当初はRHEL4でお使いになるというお話がありましたので、4コアではなく1つ世代が前の6コア製品(Westmere-WS)でご案内させていただいておりました。
しかし、6コアではLSFのライセンスの問題が発生するとのことでしたので、4コア指定でご要望をいただきました。
RHELは5でも問題ないということでしたので、整数演算値の高いSandy Bridge仕様で設計しております。
今回採用したCPUのSPECintの期待値は、下記が参考になると思います(URL先は、クロックが1つ下のE3-1280のものです)
http://www.spec.org/cpu2006/results/res2012q1/cpu2006-20120313-20131.html 

ちなみに、E3-1290はBOX品ではなく、トレイ(バルク)での提供になりますので、単品販売はできません。
弊社では、ほとんどの場合PCでのご提供になりますので、あまり関係ありませんが、パーツショップさんでは、PCパーツとバンドルでの販売をされているようですね。


また、当初メモリはDDR3-2133MHzでご指定をいただきましたが、オーバークロックをするわけでなければ、相性問題や動作の不安定さ等のリスクしかなくなってしまいます。
CPUが対応しているメモリはDDR3-1333までですので、Xeon仕様であることと、安定性や相性を考慮して、通常のECC Unbufferedメモリをご案内しております。
もちろんデュアルチャンネルで動作しますので、帯域は十分に確保されております。


気になる方は、是非是非コチラへ。


←今回使用したシャーシです。

内部・外部共に鉄は薄っぺらいのですが、価格面での利点や、HDDを大量に搭載できる利点、何より構造的にSupermicroのマザーボードを登載できたり、Cooler MasterのCPUファンを登載できたり…と、弊社にしかわからない利点の多い筐体です。

2012年3月26日月曜日

研究・開発PC 事例14

ご無沙汰しております。
期末の波が襲ってきて、また1ヶ月ほど更新できない日々が続きました…。
やっとブログ更新再開の目途が立ってきましたので、また小出しに頑張っていきます!

ネタはあるのです。
PC事例に限らず、いろいろと検証も行っていますので、お役に立てられそうな情報もあるのです。


ないのは、時間だけです。


学生の皆さんは、今この瞬間を精一杯楽しんで、時間を有意義に使ってください…。




【要望】

用途:SSDを利用したデータベースサーバーの高速化実証
  • 自社開発の業務パッケージソフトウェアのバッチ処理が、複数PC/複数CPUで効果的にパフォーマンス向上するかの検証
  • データベースサーバーは別にあり、PC上でバッチアプリを複数プロセスで実行

OS:Windows 7 Pro

CPU:高クロック(3.0GHz以上)、4コア以上(6コア以上希望)
メモリ:16GB以上(24GB希望、可能なら32GB)

SSD:256GB 6Gb/s接続
HDD:1TB 7200rpm

光学ドライブ:BD-R

グラフィック:オンボードは不可(メインメモリ共用はしたくない、安定性優先のエントリーモデルでOK)

NIC:高信頼性且つ高スループットのチップ(Realtek以外)

将来的な拡張予定:SSD/HDD追加(SSDを追加する場合は、1TB HDDの接続先をSATA 3Gb/sへ変更するので、SATA 6Gb/sは2ポートでOK)


【弊社が提案したPCの構成】

OSMicrosoft Windows 7 Professional 64bit 日本語
チップセットIntel C204 ATX LGA1155
CPUIntel Xeon E3-1270 3.40GHz(TB 3.80GHz)/8MB
4C/8T 80W
メモリ合計24GB DDR3-1333 PC3-10600 ECC Unbuffered 8GB x2 + 4GB x2
SSD250GB S-ATA 6Gb/s MLC 2.5"
Intel 510 Series SSDSC2MH250A2K5
HDD1TB S-ATA 7200rpm 3.5"
光学ドライブBD R/RE対応ドライブ
ビデオnVidia GeForce GT 220 1GB PCI-E
DVI-I x1 / HDMI x1 / D-Sub x1
ネットワークIntel 82574L 10/100/1000Base-T x2
外部I/FUSB 2.0 x4 / シリアルポート x1 / PS/2 x2
内部I/FPCI-E Gen2.0(x16) x1 / PCI-E Gen2.0(x4) x2 / PCI x3
筐体ミドルタワー 600W 永久保証電源
外形寸法幅202x高さ440x奥行485(mm)
その他
備考




お問い合わせをいただいた当初は、お客様もご無理を承知で、短納期(1週間)、DP Xeon 最上位CPUにHDD+SSDキャッシュもしくはSSDとSAS HDDのRAID 5でWindows 2008 Server…といったようなご要望でいただきましたが、数回にわたるやり取りと、ご予算の関係で、最終的にこのような形に収まりました。
HDD+SSDキャッシュ技術に関しては、先日Z68検証でも触れましたが、今回はそちらではなく、LSIのMegaRAID CacheCade Pro 2.0を用いた方法を想定しておりました。

ぶっちゃけますと、Z68にしろLSIにしろその他の方法にしろ、HDD+SSDキャッシュの設定をしたPCは、今のところ弊社では導入実績がありません。
そもそも要望がほとんどないのですが、弊社としても特にお勧めする理由がないので…。

というのも、確かにSSDはHDDに比べて容量単価が非常に高く、「SSDの速度でHDD並みの容量を!」ということであればHDD+SSDキャッシュは有効だと思いますが、これは「安価に」を前提にしている話です(高くて良いなら、大きな容量のSSDはありますので)。
Z68の場合は以前の検証時に「どうなんすかねー」的なことを書きましたし、LSIはそもそもRAIDカードを用意しなければ始まらないという。
結局、高くつくか、SSD単体で良いのでは、という…。
ご予算の関係もありますし、これは極端な話かもしれませんが、
それに、下手にソフトウェア処理やパーツを増やすと、システム(OS)の不具合や故障率も高くなりますし、そもそも設定が手間ですし…。


と、個人的には思うわけです。


気になる方は、是非是非コチラへ。


←今回使用したわけではありませんが、SSDキャッシュを実現するための他の方法の一つの例として。

こちらはSilver Stone SST-HDDBOOSTですね。
詳細はコチラで。
←こちらはOCZの「SSDキャッシュに特化したSSD」ですね。

シリーズ名は"Synapse Cache"ということで、64GBモデルと128GBがあるそうです。
←High Pointからも、LSI同様HDDとSSDとでハイブリッドHDDを実現できるというカードが出ています。

シリーズ名は"RocketHybrid 122x"ということで、…はい。ご参考までに。