2011年8月22日月曜日

設備用PC 事例1

節電の夏に限って暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
週末から雨が降ったりして比較的過ごしやすくなっておりますが、日が出ればそれだけでまだ暑い日になります。

日が落ちるのも早くなってきたなと感じる今日この頃ですが、セミもまだまだ現役で鳴き続ける日々です。
しかしながら、セミの鳴き声もまた諸行無常の響きあり、虫生(≒人生)を謳歌し終えたセミは、路傍の片隅にその亡骸をさらけ出します。


例えば、私の家の前とかで。


1日違いで息絶えたセミの亡骸が2体、私の家の前に鎮座しております。
たまーにマンションの清掃業者がやってきて、外観だけは綺麗にしてくれるんですが、こんな状況に限って、なかなかやってこない。
や、自分で片づければ良いんですけどね。
疲れて仕事から帰ってきて、自宅の前のセミを見て、「あぁ…まぁ…いいか…」って思ってしまうのは私だけではないはず。

車で1分以内のところに多くの店が軒を並べる大きな通りがある割に、周りを田んぼや畑で囲まれた、微妙な田舎にある我が家。
できれば、秋が訪れる前に処理をしておきたいと思います。





【要望】

用途:検査装置として24時間稼動(以前納入したPCの一部仕様変更)

OS:Windows XP Pro 32bit(Windows7 ダウングレード)

マザーボード:Supermicro

CPU:Core2でなくても良い

メモリ:2GB~3GB

HDD:適宣(容量は少なくて良い)

あればFDD搭載
光学ドライブ:DVD-ROM(Read Only指定)

PCIの空き:3つ(PCI-E(x1)が1つ以上余れば、2つ程度で可)

モニタ:ノングレア
キーボード:小型 黒

ケース:黒
FAN:前から吸気(SF12-S7、標準回転)、後ろ排気(SF12-S4、静音)とアンバランスに搭載(電源へ空気が流れるようにするため)

RAID 1(Adaptec 1220SA)
パーティション:C: 16,383MB 残りはフリー Q: DVD-ROM


【弊社が提案したPCの構成】

OSMicrosoft Windows XP Professional SP3 日本語
(Microsoft Windows 7 Professional 日本語 ダウングレード権使用)
チップセットIntel G33+ICH9 ATX LGA775
CPUIntel Pentium Dual-Core E5800 3.20GHz/2MB
FSB800 65W
メモリ合計2GB DDR2-800 PC2-6400 1GB x2
HDDSeagate ST3500413AS Barracuda 7200.12
500GB S-ATA 7200rpm 3.5" x2(RAID 1:500GB)
FDD内蔵FDドライブ
光学ドライブDVD-ROMドライブ S-ATA
ビデオ内蔵ビデオ機能 D-Sub x1
サウンド内蔵サウンド機能
ネットワークIntel 82566 10/100/1000Base-T x1
外部I/FUSB 2.0 x8 / シリアルポート x1 / パラレルポート x1 / PS/2 x2
内部I/FPCI-E(x16) x1 / PCI-E(x4) x1 / PCI-E(x1) x1 / PCI x4
筐体ミドルタワー Abee SME-J01-BK smart J01 ブラック
Enermax MODU82+ EMD425AWT-II 425W
外形寸法幅205x高さ415x奥行455(mm)
その他RAIDカード:Adaptec RAID 1220SA S-ATA 2Port PCI-E(x1)
モニタ:三菱電機 RDT1711LM 17" 液晶 ノングレア
マウス:バッファロー BML1CWH USB レーザー式
キーボード:MITSUMI KEK-EA9AU(BK) 日本語109キー 省スペース
ファン:フロント 山洋電気 SF12-S7 2500rpm
ファン:リア 山洋電気 SF12-S4 1500rpm
備考C: 16GB弱(16383MB未満の最大) 残りフリー Q: DVD




以前納入したPCの一部仕様変更です。

検査用の組込PCということで、OSのライセンスはEmbeddedも使用可能ですが、今回はWindows 7のダウングレード権を使用する、ということになりました。


CPUに関して、お客様側で、そろそろLGA775世代の製品はBOX品が終息し、トレイでの入手になるのではないかと危惧されておりましたが、まだ一部の製品はBOXで提供されております。
しかし、EOLが今年のQ1やQ2辺りで発表されている製品も多く、ボチボチ「流通在庫のみ」状態になっている製品が出始めているのも事実です。

正規代理店経由で入手しているトレイのCPUは問題ありませんが、バルクの中には、並行輸入品もあったりします。
並行輸入でなくとも、実は中古を新品として市場に流したり、中には偽物やES(Engineering Sample)品も出回っていたりしますので、ご注意ください。
「バルク」の「CPU」に限った話ではありませんが…。
※弊社で取り扱っているCPUは、Intel正規代理店品ですので、ご安心ください。




また、ケースファンの搭載箇所と種類に関してもご指定をいただきました。
ご要望欄に記載されている通りですが、吸気ファンの回転数が高く、排気ファンの回転数が少ないと、当然筐体内の熱循環が悪くなりますが、電源ファン(筐体内の空気を吸気して、筐体外に排熱)がケースファンの回転数の不足を補うことで、電源ユニット自体の冷却にも活かすことができるという寸法ですね。
密閉性の高い筐体ほど、ファンによる空冷のバランスは重要度を増します。
吸気位置や排気位置、吸気量と排気量のバランスが悪いと、どこかで帳尻を合わそうとして、筐体内の一か所に熱だまりができたり、変なところから吸気しようとしたりして、熱問題が発生します。
あるケースでは、本来排気の役割をするファンが、吸気の役目になってしまっていたという例もあります(回転数不足のため、空気を送る向きが逆になってしまっていました)。

ファンは、とりあえず付けてあれば良いという問題ではありません。
必要な場所に、必要な回転数の製品を付け、バランスの良い吸排気を心掛けましょう。



気になる方は、是非是非コチラへ。


←今回使用したシャーシです。


Abee製品はアルミ合金を多く使っていることもあって、そこそこ良い価格ではありますが、搭載できるファン数や位置による排熱性や静音性が良く、今回ご要望をいただいたお客様(PCに非常にお詳しい方です)も非常に重宝されております。
シンプルながらも洗練された「デザインだけ」のメーカーではない、ということですね。

2011年8月16日火曜日

研究・開発PC 事例9

未だにお盆休みを満喫なされている方々におかれましては、爆発しろ有意義な時間をお過ごしのことと存じます。
弊社は本日より業務再開の運びとなりまして、忘れないうちにこのブログも一つ投稿を済ませておこうと思います。


さて、今年の私のお盆休暇ですが、地元に戻って友人と呑んだり、歌ったり、呑んだり、バンドの練習したり、呑んだり、動画見たり、呑んだりしてました。

…あれ、そんなに呑んでばっかだったっけ…;


ま、まぁ、少ない休日、皆様も楽しく過ごされていることを祈っております!




【要望】

OS:Windows XP Pro SP3 32bit(Windows7 ダウングレード)

CPU:Core i5 or i7 低消費電力

メモリ:2枚ペアなら2GB、3枚ペアなら3GB

HDD:最小容量、信頼性も並で良い
RAID 1(Adaptec 1220SA)

FDD:不要
ODD:読み出しだけで良い

ケース:そこそこ冷えるもの
FAN:静音(リアx2)

マウス:BlueLED
キーボード:ミツミの小さいやつの黒
無ければ何か小さいもの(それに合わせて本体の色も変更)

拡張バス:納入時以上には使用しない


【弊社が提案したPCの構成】

OSMicrosoft Windows XP Professional SP3 日本語
(Microsoft Windows 7 Professional 日本語 ダウングレード権使用)
チップセットIntel Q67 M-ATX LGA1155
CPUIntel Core i5 2500T 2.30GHz(TB 3.30GHz)/6MB 4C/4T 45W
メモリ合計2GB DDR3-1333 PC3-10600 1GB x2
HDD80GB S-ATA 7200rpm 3.5" x2(RAID 1:80GB)
光学ドライブDVD-ROMドライブ
ビデオ内蔵ビデオ機能 D-Sub x1 / HDMI x2
サウンド内蔵サウンド機能
ネットワークIntel 82579LM and 82574L 10/100/1000Base-T x2
外部I/FUSB 3.0 x2 / USB 2.0 x6 /
シリアルポート x1 / PS/2 x1(keyboard/Mouse)
内部I/FPCI-E Gen2.0(x16) x1 / PCI-E Gen2.0(x4) x1 / PCI-E(x1) x1 / PCI x1
筐体スーパーミニタワー(3.5"ケージ付)ブラック
Seasonic SS-350SFE/S 350W(Active PFC付)
外形寸法幅136x高さ329x奥行370(mm)
その他RAIDカード:Adaptec RAID 1220SA S-ATA 2Port PCI-E(x1)
マウス:バッファロー BSMBU03BK USB BlueLED
キーボード:MITSUMI KEK-EA9AU(BK) 日本語109キー 省スペース
ファン:静音リアファン(6cm)x2
備考C: 16GB弱(16383MB未満の最大) 残りフリー Q: DVD




元々以前からのリピートで、基本骨子は変わらず、一部仕様変更したPCの事例です。
その関係で、ご要望には詳細がありませんが、ケースや電源等は以前使用したパーツのままとなっております。


構成するパーツや仕様、設定(パーティション等)にもこだわりが多く見られる仕様ですが、今回の目玉は何と言ってもCPUですね。
元々は、BOXで販売されているCore i5 2400Sで提案させていただいていたのですが、TB(ピーク性能)が同じならアイドル時の消費電力が低い方が良いということでCore i5 2500Tを選択しました。
ただし、以前ご紹介したとおり、Core i5 2500Tはトレイでの提供になるため、通常より納期がかかります。
また、トレイということはCPUファンが付きません。
これに関しては、弊社にTDP 95WのCPUに付属していたリテールCPUファンの余剰在庫がありますので、問題ありません。

…リテールCPUファンなのに、ある意味バルクw

…関係者以外にはわかりにくいネタですね…;

閑話休題。
トレイでの提供ということで、弊社のように組込をやっている業者としては入手に問題ないのですが、一般的には馴染みがないと思います。
2nd Generation Core iシリーズ(要するにSandy Bridgeのことね)から、一部の製品がリリース当初からBOXでの提供ではなく、トレイでのみの提供になりました。
要は「CPU本体+CPUファン+取説(CPUシール付)」で箱に入った状態での提供ではなく、Embedded(組込用)CPUのように、バルク(簡易包装)の状態で提供されるCPUに分類されるということですね。

通常、単体で販売はできません
というのも、トレイCPUはEmbedded向けだったため、「組み込んだ状態での販売」が条件のためです。
PCを自作をされてるような詳しい方々や、弊社のようなPCメーカーにご依頼されてるエンドユーザー様は、その辺もチェックされていますので、やはりそういったCPUがあれば、使ってみたいと思うのも自明の理です。
一部のPCパーツショップさんでは、要望に応えるため取り扱いを始めたようですが、「マザーボードとのセット」等の条件付きで販売しているようですね。

また、保証もBOXとは異なります。
恐らく、購入したPCパーツショップやPCメーカーの保証規定に準じて、修理も購入したところにお願いしていると思いますので、エンドユーザー様が活用されているかはわかりませんが、BOXの場合は保証期間が3年で、初期不良対象期間内は代理店へ、初期不良対象期間以降の保証期間はIntelの軒先交換プログラムの対象になります(Intelの軒先交換プログラムに申し込むには、ICPプログラムに登録する必要があります)。
トレイの場合、保証期間は1年で、初期不良を含めた保証期間内は、代理店側での対応になります。
…と言っても、エンドユーザー様が直接代理店に修理・交換申請するケースというのはあまりないと思いますので、基本的には購入したお店へ、ですね。

…という感じで、いろいろと気を付ける点がありますので、ご注意を!


気になる方は、是非是非コチラへ。


←Core i5 2500Tです。

実際に動いている画面(CPU-Z等)の画面を用意しておけばよかったのですが、忘れてましたwww

2011年8月11日木曜日

CentOS 事例7

梨の時期がやってきました!


私がブログを書いている限り、恐らく毎年最低1回はこのネタを出すと思いますw

梨そのものも良いのですが、今はまだ幸水が出始めたかどうかくらいの時期です。
私の狙いは豊水なので、果実の方は今しばらく待ちましょう。

代わりと言ってはなんですが、梨の飲料水が出始めましたので、限定期間中、私のデフォルトは梨の飲料水です。
よく行くコンビニに置いてあったのは、タカナシ乳業(株)の「なし」でした。
テンション上がってしまって、つい2本買ってしまいましたwww




今日の俺は朝からゴキゲンだZE!☆




【要望】

用途:数値計算

OS:Linux(ディストリビューションは、RedhatかDebianの派生ならなんでもよい)

CPU:数を重視

Intel Fortran(試用版)のインストール


【弊社が提案したPCの構成】

OSCentOS 5.6 64bit 日本語
チップセットIntel X58+ICH10R ATX LGA1366
CPUIntel Xeon W3690 3.46GHz(TB 3.73GHz)/12MB
QPI=6.4GT/s 6C/12T 130W
メモリ合計12GB DDR3-1333 PC3-10600 ECC Registered 4GB x3
HDD1TB S-ATA 7200rpm 3.5"
光学ドライブDVDスーパーマルチドライブ
ビデオ内蔵ビデオ機能 D-Sub x1
ネットワーク10/100/1000Base-T x2
外部I/FUSB 2.0 x4 / シリアルポート x1 / PS/2 x2
内部I/FPCI-E Gen2.0(x8) x3 / PCI-E(x4) x1 / PCI x2
筐体ミドルタワー 600W 永久保証電源
外形寸法幅202x高さ440x奥行485(mm)
その他
備考Intel Fortran Compiler 評価版セットアップ




夏季休業直前ということで、今週は2つPC事例を挙げておきます。

この事例の現行版、ですね。
スペック的には、CPUとメモリとHDDをグレードアップしただけで、それ以上特筆することはないのですが;

今回はCPU数(コア数)を重視されるということでしたが、ご予算的にXeon 2基だとCPUクロックもその他のスペックも貧弱になってしまい、非常にアンバランスな仕様になってしまうため、提案を取り下げました。
ワークステーションとしてお使いになるのに、弊社でそういった積極的にお勧めできない仕様をご提案できませんので…。
代案として、AMD仕様の場合も提案しましたが、こちらもやはり1コアあたりのメモリ容量が少なくなりますし、納期の問題やシャーシの大きさの問題も発生したため、見送りとなりました;
用途に対して特化するのは理に適っていると思いますが、ハードウェアの仕様として1つの部分だけに集中しすぎるのは好ましくありません。
何事も、バランスって、重要です。


OSは、…何気に、このブログで紹介している事例の中では、これがCentOS 5.6の初めての事例になるのでしょうか?
実際には、すでにCentOS 5.6を搭載して納入した事例があると思うのですが…ブログに紹介するほどの内容ではなかったということですねタイミングの問題でしょうかね。


今回もIntel Fortran Compilerは評価版をセットアップさせていただいておりますが、製品版を合わせてご購入いただいたり、その製品版をセットアップすることもできますので、お気軽にご相談ください。


気になる方は、是非是非コチラへ。


←見送りになったAMD仕様のマザーボードです。


価格的には優秀なんですけどねぇ…。

2011年8月10日水曜日

CAD用PC 事例7

若干ご無沙汰しております。


いやはや、昨晩は熱帯夜でしたね。
アルコールが抜けていなかったこともあり、夢に見るほど体が水分を欲しがるような、寝苦しい夜でした。
暑さのあまり、夜中の3時頃に目が覚めてしまったのですが、水分を取ってまだベッドに戻ろうものなら、体から顔からドッと滝のように汗が出るわ出るわ。

さすがにエアコンつけましたw


皆さんも、室内熱中症にならないよう、定期的な水分補給ををを!




【要望】

用途:CAD+裏でDB系アプリ(オラクル)

OS:Windows 2008 Server R2(OEM)

CPU:周波数はそこそこで、4core
メモリ:24GBもしくは32GB、安く・多く積める構成が理想

HDD1:Western Digital VelociRaptor WD6000HLHX 600GB S-ATA(システム用)
HDD2:Western Digital WD2002FAEX 2TB S-ATA 7200rpm x2(データ領域)

GPU:Quadro FX 580以上

保証期間:4年間


【弊社が提案したPCの構成】

OSMicrosoft Windows Server 2008 R2 Standard Edition 日本語
チップセットIntel i3420 ATX LGA1156
CPUIntel Xeon X3470 2.93GHz(TB 3.6GHz)/8MB 4C/8T 95W
メモリ合計32GB DDR3-1333 PC3-10600 ECC Registered 8GB x4
HDDWestern Digital WD VelociRaptor
600GB S-ATA 10000rpm 3.5"
WD6000HLHX

Western Digital WD Caviar Black
2TB S-ATA 7200rpm 3.5"
WD2002FAEX x2
光学ドライブDVDスーパーマルチドライブ
ビデオnVidia Quadro 2000 1GB PCI-E DVI-I x1 / DisplayPort x2
ネットワーク10/100/1000Base-T x2
外部I/FUSB 2.0 x4 / シリアルポート x1 / PS/2 x2
内部I/FPCI-E Gen2.0(x16) x1 / PCI-E(x4) x1 / PCI x1
筐体1Uラックマウントシャーシ 600W
外形寸法幅437x高さ43x奥行503(mm)
その他
備考4年保証




…図らずも、同じようなスペックのPCが連続になってしまいましたが、まぁ気にしないことにしましょう

タイトルには「CAD用」PC事例としましたが、実際には「3D CADのAPIテスト用」PC事例のお客様からいただいた案件で、今回はちょっと用途が違うだけで、ベースとなる仕様は基本的に同じです。
それまでは「シングルプロセスが高速なCPU」というご要望をいただいておりましたが、今回はそういった用途ではないため、マザーボードが正式にサポートしているCPUで、且つそれほど性能が下がらないCPUを選択しました。

「マザーボードが正式サポートしている」CPUというのは、以前の事例をご覧いただければわかると思いますが、このマザーボード、メーカーではCore i5を正式にサポートしておりません
当時、定格クロックが一番高かったCore i5を無理矢理動かしていたのです;
このマザーボードがサポートしているのは、LGA1156のCore i3とXeonです。
i3420なので、Xeonをサポートしているのはわかるけど、なんでCore i3をサポートしているのか、Core i3はサポートしているのに、なんで同じClarkdaleであるCore i5をサポートしていないのかはわかりませんw

さて置き、以前の事例で使用したCore i5 670は定格クロックが3.46GHzで、今回のXeon X3470は2.93GHzなので、定格では劣るものの、TBはCore i5 670が3.73GHzなのに対し、Xeon X3470は3.6GHzですので、TBの効き具合で考えれば、極端に処理能力に差があるわけではありません。
「ちゃんと熱処理ができていれば」、コア数が増える分、以前と比べて大幅に性能が足りないということはないというのがポイントですね。


ビデオカードに関しては、以前の事例ではQuadro FX 580でしたが、そろそろ終息のため、現行品に変更させていただきました。
Quadro FX 580の後継はQuadro 600ですが、一部FX 580よりも劣る部分がありますので、完全上位のQuadro 2000を提案いたしました。
世代の変更にはよくありますが、意外と落とし穴です。


実際にこの構成で組み立てて、ストレスチェックをかけたのですが、チェック中にトラブルが発生しました。
弊社で標準使用しているエージングテストをかけると、リスタートがかかるという症状です。
症状が発生するのは、このエージングテストをかけた時、という点は一致していたのですが、やっかいなことに、症状が発生するタイミングが数秒~数時間とバラバラで、場合によっては症状が再現しないこともありました。
発生しやすいのはコールドスタート時ですが、確実ではありませんでした。
リスタートする、という症状から考えて、メモリ・HDD、マザーボード辺りの不良が懸念されましたが、いずれも単体のチェック(前述のエージングテストによるチェックだけでなく、別のチェックツールも使用)は問題ありませんでした。

次に考えたのはビデオカードです。
前回よりも上位の製品に変更していますので、電源不足…は考えにくいものの、ライザーカードを使用しているため、怪しいと考えた点です。
が、結果的にはシロでした。

OSも疑って、メディアやドライブを変更して再インストールを行うなどしましたが、症状は改善しません。
OSのログにも、予期せぬシャットダウンが発生したというだけで、ハードウェア関連のエラーは見受けられません。

そこで、ふと気になったのが、BIOSのログ。
何かしらエラーが出ていれば…と思って確認したところ、出てました。
リスタートがかかったタイミングで、必ずメモリのECCエラーが発生しておりました。
これにより、ECCエラーが発生したメモリを特定して交換したところ、症状が改善しました。


これでやっと出荷することができたのですが、組みあがってから1週間以上もかかってしまいました…。
しかし、品質重視の弊社製PC、トラブルがあれば必ずそれを潰してからの出荷とさせていただいております。
お客様が安心してお使いいただけるよう、日々努力しております!><


気になる方は、是非是非コチラへ。



←弊社がサーバやワークステーション等、ミッションクリティカルな用途のPCで標準採用しているメーカーのメモリです。

メーカー側でスクリーニングをしておりますので、初期不良はほぼありませんが、やはり精密機器である以上、完全な0%にはできません。
それでも、コストも考慮した上で品質の高い製品を採用しておりますので、安心してお使いいただけると思います。
安定動作第一!