2011年9月12日月曜日

Sandy Bridge検証 7

久しぶりの検証ネタです。

Z68ですねー。
ぶっちゃけ今更感満載な内容ですがw


さて、Z68というと、「全部入り」ということで、P67の特色であるPerformance Tuning(簡易OC機能)とH67の特色である内蔵グラフィック機能の両方を持っているのは有名です。
もうちょっと細かく見ていくと、この両者の機能を活用した形で、Z68は、「内蔵グラフィック(クロック)の簡易OCも可能」だったり、「PCI-Eのレーン数もP67並み(H67はもうちょっと少ないです)」だったりします。
…ただ、「全部入り」と言っても、PCIはネイティブでサポートしてないんですけどね;

これら、P67やH67の機能の盛り込みだけでなく、Z68独自の機能もあります。
まずは、SSDのキャッシュ化機能(Intel® Smart Response Technology)ですね。
今回は、これの検証結果をご紹介しようと思います。

※下記検証内容及び検証結果は、同種・類似チップセットの全てのマザーボードやPCパーツで共通するとは限りません。
また、検証内容や結果に対してのお問い合わせ・サポートは受け付けておりません。
悪しからずご了承いただくのと同時に、参考程度にご覧くださいますと幸いです。


【検証に使用したパーツ】
OS:Windows 7 Professional SP1 32bit
マザーボード:ASUS P8Z68 DELUXE Z68 ATX
CPU:Core i7 i7-2600K 3.40GHz/8MB 4C/8T LGA1155
メモリ:合計2GB DDR3-1333 PC3-10600 1GB x2
HDD:Seagate ST3500413AS 500GB 7200rpm 16MB S-ATA 6Gb/s
SSD:Intel SSDSA2CW120G310 120GB MLC S-ATA 3Gb/s
VGA:ASUS EN210 SILENT/DI/512MD2(LP) GeForce 210 512MB PCI-E


というわけで、Intel® Smart Response Technologyの検証です。

そもそもこの機能、当初(?)はIntel® Rapid Storage Technology SSD Cachingという名称でして、その名の通りIntelのホストRAIDを使った機能です。
この機能のメリットは、SSDを使ってHDDのパフォーマンス(書込・読込)をアップさせるというところにあります。
とりあえず、順に見ていきましょう。


まずはセットアップですね。

…の前に、初期設定の内容を考慮すると、2つほど注意する点があります。


1つ目は、「すでにOSがインストールされているPCにIntel® Smart Response Technologyを適用させるのは、ちょっと面倒かもしれない」ということです。
つまり、イチからOSをインストールするのがお勧めということですね。
というのも、BIOSでRAIDに設定しなければならないので、IDEモードやAHCIモードでOSをインストールされている状態でS-ATAのモードを変更すると、下手するとブルースクリーンでOSが起動しなくなる可能性もあります。


もう1つは、「新規OSインストール時は、SSDを外しておく」ことをお勧めするということです。
ご存知の通り、Windows 7は、ストレージが未使用状態(パーティションが作られていない状態)だと、新規インストール時に、ブートパーティション(「システムで予約済み」のアレです)を作成します。
※ブートパーティションを作成させない方法は、先にHDDのパーティションを作っておいたり、無人インストールを活用するなど、手段がないわけではありませんが、一応、ここでは標準的に作られるものと考えます。

SSDを搭載した状態だと、何が問題になるかというと、「SSDにブートパーティションを作られてしまう可能性がある」ということです。
HDDを選択してOSをインストールしても、ブートパーティションはSSDに作られる、ということはあり得ます。実際にありました。
でなきゃ言いませんw

…あとは、ご想像のとおり。
Intel® Smart Response Technologyを使うと、SSDは初期化されます。
ブートパーティションが消えます。
OSが起動している間は何の問題もありません。
しかし、「やったー!速くなったー!( ^ω^)」と喜ぶのも束の間、作業を終えてPCを落とし、次回PCを起動する時にはOSが立ち上がらなくなっています
ストレージのパフォーマンスが上がって、ソフトやら何やら苦労しながらいろいろセットアップしつつも、明日からストレスフリーな毎日が始まるぜ!なんてwktkされていたら、目も当てられません。
ご注意ください。


※BIOS画面は日本語にしていますが、デフォルトは英語です。


まずはBIOSの設定からです。
P8Z68 DELUXEの場合、右上の「終了/アドバンスト」で画面をアドバンストモードに切り替えます。
この辺の表示や項目はマザーボードごとに違いますので、とりあえずSATAのモードを変更できる項目(大抵"Advance"といったような項目です)を探してみてください。
「詳細」タブの「SATA設定」項目で、SATAモードをRAIDに変更します(デフォルトはAHCIです)。
変更したら、右上の「終了/アドバンスト」から、変更を保存してリセットをします。
「Intel® Smart Response Technologyを使う上では」、これ以外の変更や設定は必要ありません(アレイを構築する必要はありません。)
OSをインストールします。

左の画面は、上述の通り「ダメだった例」です。
この後、知らず知らずにSSDへブートパーティションが作られてしまうハメになるのですw
OSインストール時は、SSDは接続せずに、HDDのみでセットアップしておきましょう…。
ドライバもインストールします。

ただ、ASUSのInstAllだと、Intel® Rapid Storage Technologyドライバーソフトウェアが含まれないため、これだけは、後から別個にインストールします。
この辺で一旦PCを落として、SSDをつなげます。
この段階では、普通にHDDとSSDを認識していますので、型番がそのままデバイスマネージャーに表示されます。
ディスクの管理画面です。
至って普通ですw

SSDの初期化を促されますが、やってもやらなくてもどっちでもOKです。
「スタート」の「すべてのプログラム」の「Intel」の「インテル® ラピッド・ストレージ・テクノロジー」を実行します。
インテル® ラピッド・ストレージ・テクノロジーの初期画面で「高速の有効」をクリックします。

キャッシュとして使うためのSSDの選択や、どのHDDを高速化するか等、選択できます。
キャッシュとして使う容量に関しては、2種類選択肢があるようですので、お好みで。
高速モードのうち、「拡張」はライトスルー、つまり書込が発生するとSSDとHDDに両方書き込むため、書込速度はあまり上がりません。
「最速」はライトバック、ある程度SSDにデータをキャッシュしてからHDDに書き込むため、表面上、書込速度が劇的に向上します。
ただし、その間にSSDがクラッシュしたら、データは飛びますw
※「OK」をクリックすると、SSDのデータは消えます。
とりあえず、容量は最大(64GB)、拡張モードで高速化しました。
環境次第(?)かもしれませんが、構築自体はすぐに完了します。
高速化した時のデバイスマネージャです。
RAIDとして動きますので、SSDが消えて、ボリューム(アレイ)名になります。
ディスクの管理画面です。
高速化のために持ってかれた64GBが差し引かれて、残りの分が表示されます。
高速化を無効にする場合は、「高速」タブで「高速の無効」をクリックします。

また、モードの変更もここでできます。
「高速の無効」をクリックして、高速化を無効にしても、SSDはまだアレイが組まれた状態です。
SSDを元の状態に戻すには、「使用可能にリセット」をクリックします。

これで元のHDDとSSDが分離した状態に戻ります。


とりあえず、作業としては以上ですね。

次は、その性能っぷりです…が、長くなってきたので、また次回にしましょうw

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