2011年9月2日金曜日

設備用PC 事例2

ご無沙汰しておりました!(感覚的に)
夏休みを利用して、東北へ旅行に行っておりました。
詳細はまた後日。


さすがに今週は1本も投稿していませんでしたので、ストックもあるので週最後の日ということで、投稿しておきましょう。




【要望】

用途:生産設備(高安定且つ高速)

OS:Windows 7 Pro 64bit

CPU:最新
CPUファン:前面側(又は下面側)から放熱器に当るように設置

メモリ:機能が有効になるならECC付きで、6GB(2GB x3)

HDD:500GB x2(RAID 1)

FDD:無くても良い
光学ドライブ:DVD-ROM(Read Only指定)

グラフィック:DVI(1ポートあれば良い)、1600x1200が出て、スピードより安定性重視

Ethernet:Intel 1000BASE-Tを最低3ポート
(オンボード x1なら拡張で+2、オンボード x2なら拡張で+1、拡張カードはPCI)
拡張スロット
PCI:空き1スロット以上(155(D)x97(H)の1スロットボードで使用)
PCI:NICで使用
PCI-E(x1) or (x4) or (x8):空き2スロット以上
(107(D)x65(H)と181(D)x126(H)の1スロットボードで使用)
PCI-E(x4) or (x8):RAIDカードで使用
PCI-E(x16):ビデオカードで使用
RAIDカード:Adaptec 1430SA

ケース:HDDがよく冷えるタイプのAbee製品(汚れの目立ち難いシルバー)
ASE-501-S or SME-J03-S or ASE-50D-S

ファン:オウルテック(山洋電気) SF12-S4(背面 x1、前面中段 x1、前面下段 x1)
→前面吸気、背面排気

電源:Enermax EPG500 or 600AWT(拡張ボードで+30W程度見て欲しい)

マウス:バッファロー BlueLED
キーボード:KFK-EA9XT


【弊社が提案したPCの構成】

OSMicrosoft Windows 7 Professional 64bit 日本語
チップセットIntel X58+ICH10R ATX LGA1366
CPUIntel Xeon W3690 3.46GHz(TB 3.73GHz)/12MB
QPI=6.4GT/s 6C/12T 130W
メモリ合計6GB DDR3-1333 PC3-10600 ECC Unbuffered 2GB x3
HDDSeagate ST3500514NS Constellation ES
500GB S-ATA 7200rpm 3.5" x2(RAID 1:500GB)
光学ドライブDVD-ROMドライブ S-ATA
ビデオnVidia Quadro 400 512MB PCI-E DVI-I x1 / DisplayPort x1
ネットワークIntel 82574L 10/100/1000Base-T x2
外部I/FUSB 2.0 x4 / シリアルポート x1 / PS/2 x2
内部I/FPCI-E Gen2.0(x8) x3 / PCI-E(x4) x1 / PCI x2
筐体ミドルタワー Abee SME-J03-S smart J03 シルバー
Enermax PRO87+ EPG600AWT 600W
外形寸法幅209x高さ427x奥行436(mm)
その他RAIDカード:Adaptec RAID 1430SA S-ATA 4Port PCI-E(x4)
マウス:バッファロー BSMBU02SV USB BlueLED
キーボード:MITSUMI KFK-EA9XT 日本語109キー
CPUクーラー:サイズ TRue Black 120 + 山洋電気 SF12-S7 2500rpm
ファン:山洋電気 SF12-S4 1500rpm x3
NIC:Intel PWLA8391GT PRO/1000 GT PCI
備考C: 32GB 残りフリー Q: DVD




えー…っと。
この事例この事例、この事例のように細かいご要望をいただき、何度かのやり取りを経て決定した仕様です。


とりあえず、1つずつ見ていきましょう。
それが一番近道だ(何の


CPUに関して、「最新」とご要望をいただきましたが、当時の「最新」はSandy Bridgeのデスクトップ/サーバーCPUでしたが、なんだかんだでまだまだLGA1155製品はLGA1366製品に性能面では勝てていません。
その分価格は安いですし、メモリも多く乗せられるのですが、処理能力とチップセット側の安定性を考慮して、UP Xeonでご案内しました。
メモリもECCを搭載したいということでしたので…。
※チップセット側の安定性=Intel 6シリーズ(C200シリーズ含む)は、一度やらかしていますので…。


ビデオカードに関しては、DVIが必要だったりそうでもなかったりと二転三転し、最終的には「一応搭載してほしいが、お客様側で付けたり外したりする」ということになりました。
というわけで、オンボードにアナログのビデオ出力があるマザーボードを選択しております。

目ざといよく見てらっしゃる方はお気づきになったかもしれませんが、このマザーボード、PCI-E(x16)レーンがありません
しかし、実はPCI-E(x8)レーンのうちの1つが、PCI-E(x16)のスロットになっているのです。
要するに、「見た目はPCI-E(x16)だけど、中身はPCI-E(x8)」というわけで、ビデオカードも物理的には搭載可能ですが、速度はx8になりますよ、ということですね。
よくある仕様なので、ご注意ください。
※このブログに記載されている内部I/Fは、レーンの仕様になっております。


ケースや搭載ファンについては、前回の事例でご説明した通りですね。


今回ちょっとした問題になったのは、CPUファンでした。
リアのケースファンに合わせて、前から後ろへ風が抜けるようにヒートシンクを設置すると、ヒートシンクのサイズが大きすぎて、ビデオカードに干渉してしまうのです。

ファンとヒートシンクの向きについてお客様よりすでに指示をいただいておりましたので、今回は電源ユニットのファンの向きに合わせ、下から上へ風が抜けるようにヒートシンクを設置しました。
CPUの熱をヒートシンクが奪い、その熱を下から上へファンで送り、その風を電源ユニットのファンが吸い込み、電源ユニットを冷やしつつ筐体外へ排気する、という流れですね。

これでビデオカードとは干渉しなくなります…と言っても、かなりギリギリですが…;
もちろん、文字通り紙一重なんていうギリギリさではなく、小指一本入る程度のギリギリさなので、使用中に干渉してしまう可能性もほぼありません。

ただ、その狭さから、ファンが若干吸気しにくくなってしまっている可能性もあります。
ストレスチェックを入念に行い、熱処理に関して問題ないことを確認してから出荷しました。


気になる方は、是非是非コチラへ。


←今回使用したシャーシです。


元々はAbee ASE-501-Sでご検討いただいていましたが、ご注文をいただく前に終息になってしまったため、後継をご案内しましたが、内部構造が大きく変わっており、お客様のお眼鏡には適いませんでした。
最終的に、別の製品を選んでいただき、決定しております。

←今回使用したCPUクーラーのヒートシンクです。


すでに終息している商品ですが、弊社のPCシステムで何度か採用しております。
Core i 9xxシリーズやUP Xeon W3xxxシリーズ等のTDP 130W製品ですと、リテールCPUクーラーでは耐えられないため、CPUファンを交換します。
特に、クロックが一番上の製品(Core i7 Extremeを含む)では、同じTDP130Wでも、ピークの発熱量が低クロック製品とは異なるため、1段上のCPUクーラーを採用するようにしております。

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