2011年6月21日火曜日

Sandy Bridge検証 6

前回の続きです!


※下記検証内容及び検証結果は、同種・類似チップセットの全てのマザーボードやPCパーツで共通するとは限りません。
また、検証内容や結果に対してのお問い合わせ・サポートは受け付けておりません。
悪しからずご了承いただくのと同時に、参考程度にご覧くださいますと幸いです。




【検証に使用したパーツ】
マザーボード:Supermicro X9SCA C204 ATX
マザーボード:Supermicro X9SCM C204 M-ATX
マザーボード:ASUS P8H67-M PRO H67 M-ATX
CPU:Xeon E3-1230 3.20GHz/8MB 4C/8T LGA1155【C204使用時】
CPU:Core i7 i7-2600K 3.40GHz/8MB 4C/8T LGA1155【H67使用時】
メモリ:合計4GB DDR3-1333 PC3-10600 ECC Unbuffered 2GB x2(ACTICA CT2GHU72C8H1333H 2Gb IC Hynix)【C204使用時】
メモリ:合計4GB DDR3-1333 PC3-10600 2GB x2(Samsung Original)【H67使用時】
電源ユニット:AcBel PC7062-R88/600W(12V2:25A)
【検証に使用したLinuxディストリビューション】
Red Hat Enterprise Linux(以下RHEL) 6
RHEL 5.6
CentOS 5.5
openSUSE 11.4



今回は個別の具体的な解説です。
前回ご紹介したまとめと合わせれば、百人力!(きっと)


【Supermicro X9SCA + CentOS 5.5 / RHEL 5.6】
(結論)インストーラーが立ち上がった段階で、boot : linux vesa でインストールすることをお勧めします。

インストール時に、OS側でグラフィックを勝手にMatroxコントローラと認識してしまいますので、mgaドライバを組み込もうとします。
しかし、このドライバは、マザーボードに搭載されているG200eWに対応していないため、インストーラーがGUIに切り替わる段階で画面が出なくなります。
仮にCUIでインストールを進めたとしても、インストール完了後、Xを立ち上げようとすれば同じことになってしまいますので、結局 xorg.conf を手動でvesaに書き換える必要が発生してしまいます。

「vesaじゃあナァ…」という方は、ビデオカードの追加をお勧めします。
ただし、ジャンパーでオンボードビデオをOFFにするか、BIOSでグラフィック出力の優先順位を変更する必要がありますので、ご注意を。


【Supermicro X9SCA / X9SCM + RHEL 6】
(結論)インストール時にBase Videoを選択することをお勧めします。

これも、やはりOS側で勝手に通常のビデオ認識をさせてしまうと、GUIに切り替わる段階で画面が出なくなりますが、こっちはもっとやっかいで、リセットしても画面が全く出なくなるという症状を確認しました。
原因はつかみきれいませんが、PC側を完全に放電して、モニタも一度電源を切って、やっと症状が改善することを確認しました。


【Supermicro X9SCA + openSUSE 11.4】
(結論)インストール後にxorgの書き換えが必要です。

インストール時はGUIで問題ありませんが、安心したのも束の間、インストールが完了して再起動すると、OS起動時(GUIへの移行段階)に画面が出なくなりますw
というわけで、ランレベル3でOSを起動して、# Xorgconf -configure で xorg.conf.new を生成して、ドライバをvesaに書き換えて、/etc/X11/ へ xorg.conf としてコピー(もしくは移動)します。
openSUSEは11.2からxorgが廃止されていますので、必要に応じて手動で生成する必要があります。


【Supermicro X9SCM + CentOS 5.5 / RHEL 5.6】
(結論)インストーラーが立ち上がった段階で、boot : linux vesa でインストールすることをお勧めします。

基本的に、上述のX9SCAと同じです。

ただ、こちらはインストール時にLANを1つしか認識しませんでした。
X9SCAはIntel 82574Lが2ポートですが、X9SCMはIntel 82579LM と 82574Lですので、恐らくCentOS / RHELのバージョン5世代では、標準で搭載されているIntel LANドライバが82574Lに対応していないのでしょう。
Linux Kernel 2.6.18だからですかねぇ…まぁ、IntelならOSインストール後にドライバをかませば何とかなるでしょう(楽観)。


【Supermicro X9SCM + openSUSE 11.4】
(結論)インストール後にxorgの書き換えをお勧めします。

ぶっちゃけ、書き換えなくてもいけます
X9SCAと何が違うのかよくわかりませんが、このマザーボードでは、インストール後にxorgを書き換えなくてもXが動作しました。
ただ、vesaに書き直した方が、動作が安定している印象でしたので、やはりOSインストール後にxorgを書き換えたほうが良さそうです。
うーん、X9SCAとX9SCM、ブロック図を見ると、どちらもMatrox G200eWがNuvotonチップにぶら下がっている形になっているので、同じに見えるのですが…。


【ASUS P8H67-M PRO + CentOS 5.5 / RHEL 5.6】
(結論)ビデオカード追加をお勧めします。

CUIでならインストールを進められますが、インストール後もXは動作しません。

ちなみに、一応、Sandy Bridge対応のLinux用Intelグラフィックドライバは提供されております
ただ、まだバグもありますし、そもそもLinux用のIntelグラフィックドライバはインストールが面倒なんだ!o(`ω´)oLinuxカーネルが新しくないとインストールできません。
カーネル2.6.18のCentOS / RHEL 5.xでは使えなさそうですね…。
※Intel 2011Q1 graphics packageは、Linux Kernel 2.6.38 と一部の新しいパッチが適用されている必要があります。
カーネルをリビルドして何とかしてIntelドライバを適用させるとか、そういった検証は行っておりません。悪しからず。


【ASUS P8H67-M PRO + RHEL 6】
(結論)特に問題なし。

優秀ですね(何


【ASUS P8H67-M PRO + openSUSE 11.4】
(結論)LANだけ別途インストールが必要。

RHEL同様、グラフィック的な面での問題はありません。
Intelドライバがデフォルトのようで、あえてvesaドライバを使ったりすると、逆に動作がおかしくなります
ただ、Intelドライバでも一部表示がおかしくなる時もありますが…;

LANはRealtek 8111Eですので、メーカーサイトからドライバをDLしてインストールするのもアリですが、動作に怪しさを醸し出す原因になりかねませんので、Intel NICを追加するのがスマートだと考えられます!(`・ω・´)キリッ




ひとまず、個別の検証結果は大体こんな感じです。
具体的に案件があった際にはもっと詳細をご紹介できると思いますが、とりあえずは触りの部分だけですね。


ちなみに、他のディストリビューションでもいくつか試していますが、ご紹介できるレベルではありません…;

ざっとですが、Fedora 15では、どれも特に問題ありませんでした
さすがは最新のディストリビューション。
Ubuntu 11.04は…覚えてませんw
Scientific Linux CERN(SLC)6は、RHEL 6と同じですw


というわけで、今回はこの辺で!
次回の検証はZ68ですかねー。

0 件のコメント:

コメントを投稿