2011年5月10日火曜日

HyperWorks用PC 事例1

昨日はBloggerのサーバの不調のせいか、投稿ができませんでしたので、本日代わりましてご紹介します。

ちょっと今週は社内のゴタゴタでバタバタしておりますので、前座のくだらない余興(コレね)は割愛します。




【要望】


用途:HyperWorks 11.0

OS:Windows 7 Pro 64bit

CPU:Core i7 or Xeon
メモリ:24GB or 48GB
HDD:1TB

ビデオカード:Quadro FX 3800以上

ケース:ミドルタワー


【弊社が提案したPCの構成】

OSMicrosoft Windows 7 Professional 64bit 日本語
チップセットIntel X58+ICH10R ATX LGA1366
CPUIntel Core i7 960 3.20GHz(TB 3.46GHz)/8MB
QPI=4.8GT/s 4C/8T 130W
メモリ合計24GB DDR3-1333 PC3-10600 4GB x6
HDD1TB S-ATA 7200rpm 3.5"
光学ドライブDVDスーパーマルチドライブ
ビデオnVidia Quadro FX 3800 1GB PCI-E
DVI-I x1 / DisplayPort x2
サウンド内蔵サウンド機能
ネットワーク10/100/1000Base-T x1
外部I/FUSB 3.0 x2 / USB 2.0 x6 / IEEE1394 x1 / PS/2 x2
内部I/FPCI-E Gen2.0(x16) x1 / PCI-E Gen2.0(x8) x2 /
PCI-E(x1) x1 / PCI x2
筐体ミドルタワー 700W 永久保証電源
外形寸法幅205x高さ510x奥行505(mm)
その他
備考



Altair HyperWorksは、製品設計開発のためのオープンアーキテクチャな統合CAE(コンピュータ エイデッド エンジニアリング・Computer Aided Engineering)アプリケーションツールセットで、HyperWorksを形成するソフトウェア群の相互連携だけでなく、他のCAD・CAEアプリケーションとの相互運用性が高い製品です。
今回ご紹介するのは、今年5月にリリースされるAltair HyperWorks 11.0に合わせ、お客様からお引き合いをいただき、構成を検討してPCを導入させていただいた事例です。
HyperWorks 11.0の動作要件に関しましては、Altair Engineering JAPANの営業担当者からいただいたという情報をお客様からいただき、構成を検討しました。


ちなみに、HyperWorksはライセンス数(HWU)によって使用できるコア数が異なり、価格もライセンス数で変わるようです。
今回お客様は4コアのライセンスを購入してお使いになるということですが、下記のような疑問が湧きます。

  • 4コアXeon2基(8コア)や6コアCPUのPCで、4コアライセンスのHyperWorksを使用した場合、CPUは4コアしか使われない?
これは、ライセンス規約の問題ですね。
「購入したライセンス数次第で、実際に使われるコア数に制限がかかる(PCに搭載されたCPUのコア数に関係なく、必要なライセンスを購入すれば良い)」のか、「使用するコア数に制限をかける機能はないので、PCに搭載されたCPUのコア数分ライセンスを購入しなければならない」のか、ということです。
前者であれば、使用できるコア数に無駄が発生してしまっても、DP Xeonにしてメモリを増やしたり、990Xなどのクロックが高い上位のCPUを使用できます。

  • (上記の件が前者だった場合)HyperWorksのアルゴリズムとして、使用するコアは決まっているのか?
つまり、8コアや6コアのCPUを搭載したPCで4コアライセンスのHyperWorksを使用した場合、8コア(6コア)のうちのどの4コアを使用するのか、HyperWorks側で決めているような設計になっているのか?ということですね。

これは、特にDP Xeon構成の場合に重要になってきます。
1CPUで4コアですので、例えばHyperWorksが、2つあるうちの1つのCPUの4コアしか使用していない場合、もう1つのCPUは全然使っていないことになります。
そうなると、1CPUにつきメモリ3枚、2CPUで6枚のメモリ構成だった場合、下手すると「使用しているCPU側のメモリしか使えない」ということが発生してしまう可能性があるためです。
そしたら、せっかくメモリを大量に積んでも、無駄になってしまいます。
CPUが無駄になってしまうのは仕方ないとしても、メモリまで無駄になってしまっては、意味を成しません。
※実際には、HyperWorksが計算中でも、HyperWorks以外のOS(システム・サービス)でスレッドが立っていますので、もう1つのCPUも全く無駄というわけではないと予想されます。

HyperWorksのアルゴリズムが、リソースに対してランダムに使用するコアを選択するつくりであれば、恐らく搭載したメモリは全て使いきれますし、仮に1CPU側のコアしか使わないようなアルゴリズムであっても、搭載したメモリはすべて使い切ってくれるようなつくりであれば、問題はないのですが…。
Nehalem-EPであれば、CPUとメモリはQPIでつながっていますので、1CPUしか使わないアルゴリズムであっても、もう片方のCPUのメモリも使えるとは思いますが…。


これらの疑問をAltair Engineering JAPANに問い合わせましたが、残念ながらHyperWorks 11.0はまだ未リリースのため、具体的な回答をいただくことができませんでした
「ちょwwwええええ」って思いましたけど。

まぁ、こういったメーカーが技術的なところを把握していない背景もあり、お客様からメモリは24GBか48GBということでご要望をいただいておりましたが、確実を期すため、1CPU(4コア)で24GBの構成にしました。
48GBとなるとDP Xeon以上である必要がありますが、ご予算の関係もあり、バランスがあまり良くない(メモリばかり多くて、CPUやビデオカードの能力が低い)構成になるということもあったため、というのもありますね。


ちなみに、下記の質問だけは、マトモな回答をいただけました。
  • Intel Hyper Threading機能はHyperWorksにおいて、動作に関して何かしらの影響を与えるか?
これは「No」のようですので、安心しました。
並列計算時にプロセッサ数を指定するつくりのようですが、物理コア分を入力すれば良いとのことです。
未だにHyper Threadingは、ソフトウェアによっては余計な動きをすることがあるので、注意する必要があります。


また、ビデオカードのレコメンドですが、Quadro FXシリーズのハイエンドモデルになります。
開発時期の関係で、現行(次世代CUDAアーキテクチャFermi採用)のQuadroシリーズは、レコメンドに掲載されておりませんでしたが、Quadro FXシリーズに関しては、検証済みのドライバのバージョンまで掲載されておりました。
まだQuadro FXシリーズも入手可能ですので、今回は1世代前になりますが、Quadro FX 3800を採用しております。


気になる方は、是非是非コチラへ。


←HyperWorksのロゴですね。

お客様が使用されるソフトウェアに関して、メーカーに直接問い合わせることもあります。

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